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                    ニュージーランドにほんごえほんとしょかんinchの活動と子どもたちの生活を綴っています。
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看護婦をしていた母は、いつもいつも忙しくしている人でした。
朝早くから、夜遅くまで働きづめ。
当直もちょっちゅう。
加えて、うちに帰ってきても仕事をしている、そんな人でした。
食事もスーパーのお惣菜が多かったかな。
だから、台所に立っている母というと、
フライパンでジュウジュウ、おなべをコトコトやっている姿というよりは、
プラスチックトレーに残された、お惣菜にラップをしているとか、
めんどくさそうに食器洗いをしている、そんな姿です。

私が結婚するずっと前に他界しているので、
子育ての悩みを相談することも、
子どもをあずけて一息つく、なんてことはもちろんできないわけですが
子どもと接するとき、子どもとの付き合い方に不安を感じたときに
母の姿を思い出し、その解決策を探す事がよくあります。

そして、先日。ふとこんな歌が口をついて出てきました。


ふるさと 作詞/高野辰之作曲/岡野貞一

兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今もめぐりて
忘れがたき ふるさと

如何(いか)にいます 父母
恙(つつが) 無しや友垣(ともがき)
雨に風につけても
思い出ずる ふるさと

志(こころざし)を 果たして
いつの日にか 帰(かえ)らん
山はあおきふるさと
水は清き ふるさと




台所に立つ母はよくこの歌を歌っていました。
当時は、古臭くて、ダサい曲だ~なんて言っていた私。
けれど、今。
歌い出したら、なんだか涙が出てきてしまうのです。
何度歌っても。
そして、きっとこれは、母からのバトンなんだと思いました。
子どもを持ち、バトンを渡す側に立った私。
私も子どもたちにもしっかり手渡していきたい、そんな風に思うのです。
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Title
無題
わたしも今まで見向きもしなかった「ふるさと」。心に響く一語一句。じんわり涙がこみ上げてきました。理想の母親像を思い描くより、まずは自分の心を見つめなおそうとも思いました。最近忙しさと不安を理由に子供との接し方がものすごく雑になってました。
母になって思う母への思い。ふるさとを離れて知るふるさとへの思い、忙しさにかき消される事のない様に心にとめておきたいと感じさせられました。大事なタイミングでふと我に変えることができました。ありがとう。
Posted by yukipaul at 2007.01.31 18:43
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子守唄
最近よく見るTV番組で、オーラの泉と言う番組があるんだけど、それに出ている美輪明宏(字が違うかも?)さんが、子守唄の大事さについてよく語ってました。
私は自分が子どものころどんな子守唄を唄ってもらっていたかハッキリ覚えてないし、知っているいくつかの子守唄を聞いても、それを聞いたであろう当時の懐かしい思い出とかがハッキリと蘇るわけじゃないんだけどね。
これから産まれてくる子どもと向きあうとき、子どもを通していろんな経験をするとき、いろんな壁にぶつかるときに、もしかしたらinchのように、ふと今までと違う形で心に浮かんでくるのかなぁ?それが美輪さんの言う子守唄の大切さなのかなぁ?なんて思ったりします。
Posted by ゆづる at 2007.01.31 21:46
Edit
無題
わかるわー。
なんやかんやゆうても、お母さんはたったひとりのお母さん。
私もこっちに来て、母親の影響をうけてるなーって思うことがいっぱいあります。
結婚してから母親に感謝することばかりで、最近はよく家に電話をかけますわー。
ふるさと、たまにはかえらななー。
Posted by Ree at 2007.02.02 12:49
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yukipaulちゃん、やっぱり年!?
ふるさと。海外に出たからかなぁ~なんて思っていましたが、「年食ったってことかぁ~?」という見解、これが一番正しいような気がしてきています。子どもたちもきっといつの日か母になり、父になる。そのとき、心をぐっとさせる歌ってどんな曲なのかしらね。
それから、昨日は、はるばるおもちを届けに来てもらってありがとう!とれました!!!
お騒がせしました~。ホッ。
のどに物を詰まらせるようになったのも、年のせい~~~!?
Posted by inch URL at 2007.02.03 03:43
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ゆづるちゃん、童謡は不思議と思い出してくるもの~。
子育てしていると、子どもといっしょに童謡を歌う機会が増えます。不思議なもので、1つ歌うと昔歌っていた曲がどんどんよみがえってくるのよ。そして、あったかい気持ちになるんだよね。おそらく童謡を歌っていた状況って、眠る前だったり、お散歩のときだったからだと思うんだよね。そして、もちろん母の機嫌のいいとき。だから、子どもは子守唄や童謡を思い出すと、気持ちが安定する、そんな気がします。三輪さんの話、興味あるなぁ~。(時々育児の迷いからふっと救う言葉を残す人だとわたしは思っているのよ)

もうすぐだね。わたしもいっしょにドキドキしているので、ゆづるは、緊張は南半球に半分いっちゃっていると思って、のんびり、のんびりそのときを待つのだぞ~!
Posted by inch URL at 2007.02.03 03:52
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REEさん、ふるさと。
家を出て一人暮らしをはじめたとき、社会人になったとき、結婚したとき、母になったとき。決まって思うのは「両親はホントすごいな~」ということ。立場が変わると、両親の苦労が見えてくるものですよね。
加えて、REEさんはニュージーランドに嫁いでこられましたから、わたしとはまた違った形でご両親の姿が見えてくるかもしれませんね。

Posted by inch URL at 2007.02.03 04:01
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ニュージーランドの北島、オークランド近郊で文庫活動を行っています。
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