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                    ニュージーランドにほんごえほんとしょかんinchの活動と子どもたちの生活を綴っています。
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ここのところ、こどもたちの間でぐるぐるぐるぐる回っているバトンがあります。
風邪のウイルスのバトン。
咳のバトンの次は、鼻水、そしてのどの痛みに発熱。
まだ小さな子どもたちばかりだからでしょうか。
バトンを渡しあっているうちに、いつの間にか一ヶ月たっていた・・・なんてこともあります。

ニュージーランドにやってきたばかりの頃。
持ってきた子供用の風邪薬もそこをつき、
初めてこちらでお医者さんにかかったときのこと。

Paracetamol持っている?」

今でも、風邪でお医者さんにお世話になるたびに聞かれることです。
Paracetamolは、たいてい家庭には常備されている薬(写真)。
発熱や痛みのあるときに使われます。

その時、40度の熱のあった娘。
この薬を与えられ、今度は診察ベッドに移動。
「はい、パンツだけにならせて。」
診察用の服にでも着替えるのかな?という予想に反し、
続いて診察室に運び込まれたのは、
濡れタオルに、冷たい飲み水、扇風機。娘は、裸のままです。

そして、ニュージー流、熱さましのはじまりです。
体をぬれタオルで拭き、気化熱で体を冷やします。
ついでに、扇風機も当ててパワーアップ。
鳥肌の立っている娘の肌を見て、ずいぶん不安になったものです。
日本じゃ、こんなことしないですものね。
私が子どもの頃は、氷枕と、たくさん布団。

けれど、30分後には熱も引き、帰宅。
帰り際、先生は
「そこのお店でアイスキャンディー買ってもらいなさいね。おいしいから。」
当時まるで英語など分からなかったはずの娘。
なのに、「アイス」の言葉は聞き逃さず、診療所を出てすぐに
「アイス買ってこ~」

そんなわけで、
熱が出た=アイスを買ってもらえる

と学習した娘。しっかり弟たちも学習しています。

風邪のバトンが回りはじめた今、冷蔵庫にもアイスクリームのバトンが回り始めています。



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かたつむりを見つけたこどもが、ぐしゃっと踏み潰したら、
「小さなかたつむりだって、生きているんだよ。そんなことしたら、かわいそうじゃない?」
こんなセリフを言った父には、幼い頃に、カエル爆弾と称して
カエルに爆竹を詰め込んで友達と投げ合った経験がありました。

トイレットペーパーを腕にぐるぐると巻いて、重症患者さんになりきっていた子どもに、
「もったいないよ。大事にしようね。」
とたしなめた母には、学校のトイレットペーパーをぬらして丸め、
壁に投げつけて遊び、ひどくしかられた経験がありました。

子どもがやったことに対し、
「そうそう、それって実はおもしろいんだよな~」
とは思いながらも、道徳的に「いかんのではないか?」というときや、
「きちんと伝えなければならないのではないか」と思ったとき、
自分の過去を、棚に上げて子どもと話をすることがあります。

そして、これもそのひとつ。「通知表」

 年に二度、渡される通知表には「読み書き、数」と「生活態度」について、
三段階で評価されています。先生からのコメントもあります。

日本語家庭で育つ娘の英語に、遅れがあることは仕方のないことですから、
少しくらいの厳しい評価は当たり前。
とは言え、やはり「よくできているよ!」のマークを見つければ、うれしくなります。
その反面、厳しい評価には、がっかりしたり、もっとがんばれよ~とおもったり。
平均以下の成績表しかもって帰ってこなかったくせに、ちゃっかり棚上げの母です。

そして、
「ほかの人が話をしているときに、ちゃんと聞いています」の欄に、うれしい二重丸。
「ちゃんと、先生やお友達のお話を聞いているんだね。大事なことだもんね~。」
と娘をほめ、共感する両親には、
「授業中は、ちゃんと前を向きましょう。」
とコメントされた経験が実はあったりするのですが、もちろん棚上げ。




きょうは、BOOK PARADE といわれる、読書週間の締めくくりのイベント、仮装行列の日です。
子どもたちは、本の中に登場してくる、人物や動物、架空の動物などに変装して、校庭を歩いて回ります。
娘のクラスはテーマを「海賊」に決めて、これまでの授業で、
海賊ってどんなもの?
何を着ているの?
何をする人?
どこにいるの?
なんていうことを話し合ってきたそうです。
教室には海賊の絵や、手作りの海賊帽が展示。海賊を表現するときに出てきたことば、
例えば「怖い」「ひげ」「かぎの手」「刀」などのつづりの練習をした様子も伺えます。
これはなんとも楽しそうな授業です。
そしてその集大成として、きょうはみんなで考えた海賊になるというわけです。
どくろのマークの付いたシャツや帽子、眼帯、しましまのズボン。ひげ。小さな海賊集団を見ているようで、とてもほほえましいものでした。
そして、なんといっても担任の先生がすごかった。
まさに海賊のキャプテン!!
子どもと一緒に海賊になりきっています。

「今日はミセスじゃないぞ、ミスターだ!ミスターカンガルーと呼べ!!」

と子どもたちに言ったそうな。
何でカンガルー?と思ったら、肩にはちいさなカンガルーのぬいぐるみ。
(普通はオウムか何かが乗っているのだろうけれど、それもご愛嬌。)
なかなかのものです。
そして、学校から帰ってきた娘の手には、どくろの絵の入った真っ黒な風船が。
担任の先生・・・いえいえ、ミスターカンガルーが今日は良くやったと、ご褒美にくれたのだとか。
私もできることなら、子どもに帰りた~~い、そんな風に思った一瞬でした。



子どもが生まれたばかりだと、成長日記をつけたくなります。

首が据わった
今日はとうとう寝返りができるようになった
今日は初めて靴を履いた
今日は初めてバスに乗ってお出かけ

書きたいことはたくさんです。
けれど、学校に通うくらい大きくなると、一日の大半は学校で過ごすわけですから、

「いつの間にかこんなことができるようになっていた」

そんなことばかり。
学校に上がる前は、ほとんど一緒にすごしていたので、ちょっとさびしい気持ちもあります。

学校で子どもたちがどのように過ごしているのか、やっぱり気になるもの。
学校で行われる個人面談、先日もらってきた通知表はそれを知る大切な機会です。
そして、学校で行われる行事もその一つ。

"Everybody! Say YEAH!!"

大きな掛け声が真っ暗なホールのなか響きます。夕方17時30分。
いったん学校から帰ってきた子どもたちは、好きな服に着替え再び学校のホールに再び集合。
今夜はディスコパーティー。
ミラーボールが回り、大音量の音楽の中ダンス、ダンス、ダンスです。
曲はちょっぴり(?)なつかしい"YMCA"や”フットルース”など。
子どもたちも大興奮です。

 そんな曲にあわせ、娘も踊っていたわけですが、
友達と激しく頭を前後に振り、髪の毛を振り乱している姿や、
仰向けになってくるくる回ろうとして、床に大の字になっている姿を見て、しばしア然・・・。
けして箱入り娘状態で育ててきたわけではないけれど、
今まで見たことのない彼女の激しい一面を見たようで、
母としてなんともフクザツな気分。

これも、子どもの成長・・・ですねぇ~。




「5kgのジャガイモと、キャベツを2個。あと15分くらいでお届けします!」

娘を学校に送り出したあと、すぐにこの電話。
誰からなのかも名乗らないし、心当たりもまったくありませんでした。

「番号をお間違えでは・・・?」

そういうと、ああ、やっちゃった~~というようなばつの悪そうな笑い声と、この言葉。

"Sorry mate!" 

 ニュージーランドで使われる英語は、イギリス英語が基礎。
けれど、ニュージーランド独特の言い回しもあります。
"mate"と挨拶のときなどにつけるのも、そのひとつ。
ニュージーランド人がフレンドリーだといわれる所以は、
こんなところにもあるのかもしれませんね。
 
 発音などもアメリカ英語を習ってきた私たちには、聞きにくいものが多いかもしれません。
有名なところでは、Mondayは、マンダイ。
このmateはメイトではなく、マイトと発音します。

 ・・・が、なになに、英語を習っていたのって15年以上も前のこと。
ほとんどまっさらになった、英語の能力ですから、多少の違いに戸惑うことはあっても
たいしたハードルではありません。
そのまま受け入れるだけです。
勉強中の学生さんにはかなり高いハードルとなるかもしれないけれど。

 mateは実は私の中で憧れの言葉でした。
少し使うのが照れくさく、もう少し英語が理解できるようになったら使いたい言葉。
そう思っていました。
・・・が、さっきの電話で少し考えが変わりました。
間違って電話をかけてしまった人は、何気なく使った言葉でしょうが、この言葉のおかげで、わたしはその電話を受けたことをまったく不快に思いませんでした。電話を切るときに
"Have a good day!"
と言ってしまったほど。
魔法のように人を和ませる力がある言葉ならば、使わない手はないですよね。
 


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自己紹介:
ニュージーランドの北島、オークランド近郊で文庫活動を行っています。
週に一度の本のかしだし、月に一度みんなでわいわい工作やお料理、絵本を楽しむみちくさを運営しています。

図書利用をご希望の方、みちくさへご参加ご希望の方は、カテゴリー内の「はじめに」をお読みください。

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